飯島氏訪朝の余波
2013-05-16


WEB版読売新聞から

飯島勲内閣官房参与の訪朝に、事前通告がなかった米韓両政府は対北朝鮮政策での日米韓の連携に悪影響を与えかねないとみて懸念を強めている。

 北朝鮮政策すり合わせのため韓中日を歴訪中のグリン・デービース米政府特別代表(北朝鮮担当)は、16日からの訪日で会談する杉山晋輔・外務省アジア大洋州局長らに、飯島氏の訪朝の意図や会談内容について詳細な説明を求める構えだ。

 飯島氏の訪朝が明らかになった14日、デービース氏はソウルで「聞いていなかった」と不快感をにじませた。15日には北京で記者団に対し、日本政府からその後、「わずかな説明」を受けたとしたが「まだ情報が足りない。評価は、日本で詳しい説明を聞いてからにしたい」と述べた。

 米国は、今月7日の米韓首脳会談で、北朝鮮に対して、あくまで非核化を前提に対話復帰を求める立場を確認したばかり。

 デービース氏は今回の歴訪で日韓との強い結束を示した上で、制裁行動に同調する動きを見せ始めた中国から協力拡大を取り付け北朝鮮に揺さぶりをかける狙いだった。それだけに米政府は飯島氏訪朝で計算に狂いが生じる可能性もあるとみている。

 特に、オバマ大統領は7日の朴槿恵パククネ大統領との共同記者会見で、「韓国、日本と緊密に調整を続ける」と述べていた。歴史問題を巡り韓国の対日感情が悪化していることを念頭に、韓国側に「日本外し」をしないよう暗に求めたものだったが、飯島氏の訪朝はそうした米国の「配慮」も無視する形になったといえる。

(2013年5月16日09時59分 読売新聞)
以上

 アメリカが主導権を握っても北朝鮮を良い方向へ導くことはできなかった。省みすれば、アメリカのアジア政策は昔から失敗ばかりだった。アジアについて無知なばかりか、黄色人種への迫害、偏見、差別と碌なことはない。隣国関係に火種を作るのは外交の基本という。逆に、隣国を助けると滅びるともいう。日本はその通りになった。

 アジアの問題はアジア人同士で解決する方が良い。そのことに安倍さんは気づいたからか、どうかは存ぜぬが、アメリカにも極秘裏に行ったことを支持する。アメリカは一枚岩ではないから、必ずやどこかから漏れるだろう。日朝の関係をこじらせて利益があるのはアメリカである。そのためにアメリカは入れないほうがよい。

 日中国交もアメリカに極秘裏に進められたらしい。そのために田中角栄は殺されたという陰謀説がある。これもまだ総括するには時期尚早だ。アメリカは箸の揚げ下ろしにまで口を出すうるさい国である。アメリカと手を切りたくて中国へ靡いたんだろうけれども、それ以上に中国は厄介な国だった。子猫だと見てカネを貢いでいたら猛虎にまで育ててしまった。いつ襲われるかわからない。日本外交の失敗だ。マキャベリの言葉通り、隣国を助けると碌なことはない。

 しかし、北朝鮮には同胞が拉致されている。必ず帰還させて欲しい。これは日本の問題である。
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