トヨタの役員人事改革
2017-03-04


トヨタの豊田章男社長が役員人事において、これまでの学歴重視を転換して、現場重視の舵取りに急転回で変わろうとしている。学歴社会の中では川合氏は元々は現場の生き字引的な存在で終るはずだった。世界的な競争の中で現場重視を打ち出したのだろう。専務に抜擢された時も驚いたが副社長昇格にとは、2度驚かせる。
 章男氏の伯父の豊田英二元社長(八高、東大機械工学)が典型的な現場型だったから先祖帰りともいえる。文系の章男氏にない能力の持ち主として重用されたかに思う。本田宗一郎も現場の叩き上げである。
 ベンツのユルゲン・E・シュレンプ元社長はメルセデス・ベンツの見習い工員として働きながら大学で工学を学び、卒業後、ダイムラー・ベンツに入社して最高の地位まで昇り詰めた事例がある。
 トヨタの元役員がトップの中産連主催のシニア人材交流会に応募する中小企業でも生産管理、品質管理の人材に対するニーズが多い。大卒は中小企業には就職しないからなおさらだ。世間一般が学歴重視できた弊害が出ているのは承知している。実弟の話では大学出の一級建築士では現場監督が務まらないそうだ。モノづくりは理屈だけでは通用しない。
 この前、豊橋市であったNHKのBS日本(3/19放送)の録画撮りで畠山みどりの「出世街道」を久々に聞いた。その中の歌詞の最後♪どうせこの世は 一ぽんどっこ♪を思い出す。現場一筋ということだ。元気のでるニュースである。
ソース:[URL]
 トヨタ自動車は1日、生産現場の工場で働く技能職出身の河合満専務役員(69)を、4月1日付で執行役員副社長に起用する人事を発表した。現場たたき上げの技能職出身者が同社の副社長に就任するのは初めて。
 河合氏は愛知県豊田市出身。地元中学を卒業後、トヨタの企業内訓練校であるトヨタ技能者養成所(現トヨタ工業学園)で学び、66年3月に18歳でトヨタに入社。本社工場の鍛造部を振り出しに一貫して生産現場を歩んだ。2008年に副工場長となり、技監を経て15年4月、たたき上げ初の専務役員に昇格、話題を呼んだ。
 トヨタは、子会社のダイハツ工業や日野自動車などを含めたグループの世界販売が1000万台を超え、現場で即断できるリーダーを育成し、社内調整に費やす時間を短縮することが課題となっている。河合氏は生産現場を熟知するリーダーとして、各工場を統括する。(2017/03/01-21:29)
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