長谷部恭男『憲法の良識「国のかたち」を壊さない仕組み』を読む
2018-06-05


この本で長谷部教授が主張していることは、以下のように要約されるように見える。

1. 憲法学者以外の者は、憲法について語るべきではない。
2. 憲法学者は、「知的指導者」であり万能の「医者」である。
3. 憲法学者が卓越しているのは「良識」を持っているからである。

・・・・首肯する。ついに憲法学者のボロが出たと思う。今や世界一を争うトヨタ自動車も、石田退三社長のころは、財界活動はせず、当時の商法の権威に指導を仰ぎ、定款に外国籍は役員になれない、という排他的な条項を入れて、資本の自由化に備えて経営基盤を固めた。蛸壺経営とも揶揄された。
 憲法学者もまさに蛸壺の蛸であって、世界が見えていない。これでは知的指導者と仰ぐわけにはいかない。
 税理士で弁護士の某氏のブログを読むと、税法の専門家の税理士の方が難しいそうだ。弁護士が主に扱う民法でも刑法でも税法ほどの改正はない。改正するたびに税理士は対応せねばならない。この視点で見ると、憲法学者は楽なものだ。若いころに担当教授に仕えて、護憲を唱えれば、一生同じテキストで食っていける。平和だあ、護憲だあ、と言っておればメディアにも露出して本も書かせてくれる。苦労が足りないのかも知れません。

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